【ネタバレ感想・考察】映画『アフターサン』意味にまだ辿り着けず

ヒューマン
引用元:映画.com アフターサン(https://eiga.com/movie/98881/gallery/16/)
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ロッテントマトで96%という高い支持率を誇る本作『アフターサン』(映画『aftersun/アフターサン』公式サイト)。

メインビジュアルから察せるのは、おしゃれで美しい映像の中、エモい映画なんだろうということ。

個人的には世間が星4以上をバンバン繰り出す波には乗れず、後ひく何かはあるんだけど、理解が追い付いていない「1回目は微妙だった」という途中段階の感想です。

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映画『アフターサン』の概要

引用元:映画.com アフターサン

監督:シャーロット・ウェルズ
原題『Aftersun』/2022/101分/アメリカ
想い出/エモーショナル/大人になって分かること
個人的評価:3.5

監督シャーロット・ウェルズにとって、アフターサンが長編デビュー作となっています。かなり心の深い部分を描いた作品のように感じたため、シャーロット監督自身の実体験からくるものなのかなと思いました。

下記に並べる画像を見ても分かると思いますが、映像のどこを切り取ってもエモい。本作の映像は、私たちが観ている『映画主人公ソフィ(フランキー・コリオ)が見ている『過去の思い出で出来ています。

父親と過ごした『過去の思い出』はビデオカメラで撮影されたものであり、その映像によって私自身も過去の自分や父親との関わりを思い出す作品となりました。

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あらすじ

引用元:映画.com アフターサン

少女ソフィは11歳の夏休み、離れて暮らす父親カラムとともに2人っきりのバカンスへ行く。

プールやスキューバダイビング、ショーを観ながらの優雅なディナータイム。父と娘だけの濃い時間を過ごし、その思い出をビデオカメラにおさめる。

大人になった時、その楽しかった思い出はどのように映るのか。その時の父と同じ年齢になった時、何を感じ何を思うのか___。

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登場人物

ソフィ(フランキー・コリオ)

引用元:映画.com アフターサン ソフィ

11歳の女の子。
父親と仲が良く何でも話せる間柄。
年齢的にも、1番子供から大人へ変化していく時期にある。

カラム(ポール・メスカル)

引用元:映画.com アフターサン 父:カラム

ソフィの父親。ソフィと過ごす旅行中、31歳の誕生日を迎える。
優しく娘を大切にする良い父親である一方、心には何か暗い影を落としている。

『アフターサン』の感想・考察

引用元:映画.com アフターサン

前知識ゼロで鑑賞したためか、終盤に近付くまでこれがどういう方向性で進んでいる物語なのか分かりませんでした。

大筋としては、主人公ソフィが過去に父親と過ごした「最後の夏休み」をビデオカメラの映像とともに振り返るというもの。

前知識があれば、これは過去の思い出を振り返っているんだなと分かったと思うのですが、振り返っているという事実は結構後半に分かるので、そこに辿り着くまで永遠と仲良し親子のバカンスがゆったり流れ続けているという感じでした。

およそ100分の内、半分以上の時間を「あれ、コレみんなどこに絶賛ポイントを見いだしたんだろう?」という考えに費やしてしまいました。

徐々に、父親の背景には何か暗いものが流れていることが見えてき出すのですが、結果それが何だったのかは明らかになりません。

初めは病気かなにかで余命が少なく、苦しみ、娘との最後の時間を惜しんでいるのかと思いましたが、病み方的に死が迫っているというより、何か違う深い苦しみの最中にいて自殺を考えているようにも見えました。

私は「父親」というと、同じ人間ではなく父親として見ている節があります。ですが本作の父親カラムは31歳。ガッツリ私と同世代、というより同い年なんですね。

この歳になって分かることがあります。子供にとっては「父親」以外の何者でもなかった人が、本当は「1人の人間」だということです。

子供を守ろうと沢山考えたり、幸せを願ったり、それだけではなくて同じように悩んで苦しんでいたということ。

31歳になったソフィも、父親は自殺したのか病気でなくなったのかは分かりませんが、ビデオカメラで過去を振り返りながら、当時の父親は何を思い何を考え何に悩み「最後の夏休み」を過ごしていたのか。「同じ人間」の目線に立って観ていたのではないかと思います。(亡くなった説は個人の解釈ですので、亡くなったかも定かじゃないです。多分)

ソフィのように、父親の影の部分を見たことがある人にはもしかするとグサリと刺さる部分があったのではないかと思いますし、私もこの感想を書きながらエモーショナルな気持ちになってきました。

映画を観ながら直球で突き刺さるというより、観終わったあとにじんわりじんわり遅れてやって来るざわめき。色々と個人的な思い出にふけった後、もう一度観たら結構やばいかもしれません。

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