最近「精神的にくる系ならマーターズがいいよ」そんな噂を聞きつけ鑑賞。
フランスのパスカル・ロジェ監督のオリジナル版と、アメリカのリメイク版
両方一気見しました。
オリジナル版とリメイク版は全く別物、そんな認識で臨む方が楽しめると思いました。もちろん先に観るのはオリジナル版で。
内容的にも映像的にも衝撃的なので、確実に見る人を選ぶ作品です。
この作品の肝となるのが「人は死んだらどうなるのか」というテーマです。これは死んだ人にしか知らされない、私たちにとって興味心をくすぐる永遠のテーマであるといえます。
今回は映画「マーターズ」と、個人的な趣味本として読んだ「人は死んだらどうなるのか: 死を学べば生き方が変わる」を並べながらちょっとした考察をしてみたいと思います。
映画「マーターズ」の概要とあらすじ
監督:パスカル・ロジェ
原題『Martyrs』/2007/100min/フランス
バイオレンス/宗教的/痛グロ
個人的評価:
今回は、オリジナル版をメインにして記事を書いていきます。
簡単な物語のあらすじとしては、監禁されていた1人の少女が運よく逃げ出し施設に保護されます。精神的な闇を抱えながら大人になり、監禁していた犯人に復讐を仕掛けます。
そこから「なぜ少女は監禁されていたのか。犯人の目的とは一体何なのか」が明らかになっていきます。
映画「マーターズ」のメインの登場人物

画像左が監禁されていた少女リュシー(ミレーヌ・ジャンパノイ)。監禁のトラウマで、自分の命を狙うモンスターが見えるという幻覚症状を患っています。
そして、画像右がこの映画の主人公となるアンナ(モルジャーナ・アラウイ)です。
子供の頃に施設で出会った二人。トラウマから抜け出せないリュシーの唯一の友達であり、理解者だったのがアンナです。
映画「マーターズ」の感想と考察
2本の映画を観ているようだった
この映画は「過去に監禁されていたリュシーの復讐劇」と「アンナが監禁されマーターズ(殉教者)として命を捧げさせられるまで」の前後編で分かれています。
前半部分が終わった時点で、噂に聞くほどの残酷な部分が少なかった為、後半部分に全て詰め込まれているのかと考えると恐ろしかったです。
前半ほのぼの親子が登場し、次の監禁のターゲットなのかと思いきや、いきなりのリュシー登場で一家惨殺。なかなか背筋がピンとするシーンでした。
一家がリュシーの監禁に関係していたことを信じたかったアンナでしたが、子供を含む平凡そうな家族と精神的に病んでいたリュシーとの間に立たされ、完全にリュシーを信じることができませんでした。
たった一人の理解者であるアンナに疑われ、ショックのあまりリュシーは自殺してしまいます。
そこから後半部分に入り、リュシーの話が真実だったことが明かされていきます。
それは悪趣味な家族によりもたらされた監禁事件だったのか。なぜリュシーは監禁されていたのか。
そこから話は一変し、タイトルにもあるマーターズの話になっていきます。
人は死んだらどうなるのか。アンナがみた世界とは。

マーターズ=殉教者。殉教者とは何か?
※宗教に詳しくはない奴が、感じたままに語る事をご理解ください。
殉教者とは、自ら信仰する宗教の為に命を落とした者。信仰のために死んだ信者の事を指すそうです。
犯人組織のボスはマドモアゼルという、太目の老婆。
若い女性を、暗闇の中監禁・暴行し続け、死の狭間に追いやる事で、ごく稀に死後の世界をみる事ができる者がいる。その死後の世界がどうなっているのか知る為に、このおぞましい監禁を続けているのだというのです。
ここで1つ思った事は、せめて対象者は信者の中から選べよということ。若い信者の中にも、死後の世界見たい人ってきっといるはずなのに…。
この時点で胸糞ではあるのですが、その後アンナは死後の世界へ到達する事になります。
ここから最初にお話した本の話をさせてください。
この本の話をどこかで絶対にしようと放出場所を探していましたが、まさかマーターズの記事になるとは…。
私は子供の頃から、人が死んだ先の行方が気になって仕方ない子供でした。
色んな人に「人って死んだらどうなると思う?」そう尋ねては「そりゃ、消えるだけだよ」そんな返事に納得できない人生を送ってきました(重症)
そんな私の1番の有力候補は「輪廻転生」でした。
家族に言っても、苦笑い。
こんな、大人になってまで恥ずかしいですが至って真面目です。
色々調べても、仏教とか宗教とか神様とか、こう言い伝えられてますよっていう妄想の話ばかり。
私が知りたいのはそんなインチキっぽい話じゃないんじゃ!(※個人の意見です)
そんな変な興味をずっと抱いて生きてきましたが、ついにその答えとなる本と出会うことになります。
「人は死んだらどうなるのか 死を学べば生き方が変わる」
この本は、妄想でも宗教でもなんでもありません。
昔からの死生学研究についてまとめた本になります。本を書いているは加藤直哉さんというお医者様。
病気等で、どうしても死を免れる事ができない絶望の淵にいる患者さんの為にできる事。それは死後の世界がどういうものなのかを明らかにする事だ。そんな熱い思いで本を書かれています。
その中で、たくさんの事例が書かれているのですが、臨死体験をした人の話があります。

一切の不安や痛みが消え、幸せであたたかく、まるで天国のようだった。
そして、この世のものとは思えないようなあたたかな光で包まれる。
1人だけではなく、世界あちこちから、しかも時代も違う人達が同じような証言をしているそうです。
まあ、信じるか信じないかはあなた次第という事で。
私はこの本で長年のモヤモヤが消えましたし、人生においてとても大切な本になりました。興味ある方は是非1度読んでみても面白いと思います。
で、やっと映画の話に戻ります!
アンナは死後の世界をみた訳です。映像でも雲から指す光のようなものがうつっていましたよね。
そこで、上記した本と重なったんですよね。
たくさんの苦しみを受けたけれど、もうその事実は変えられないわけで、バッドエンドのように思えるのですが、個人的に感じたのは、アンナも上記の本の臨死体験者と同様、とても幸せな温かい何かに包まれていたのではないか?ということです。
アンナがみているものは、何かとても神聖なもののように感じました。
アンナにとっては、最終的に報われないだけで終わったのではなかった。そうだったら良いなという期待を抱いています。
ラストのマドモアゼルは、なぜ死んだんでしょうか?
思ってた世界と違った?それとも幸せな死後の世界だという事が分かったから、死んでも惜しくないと思って自殺した?これまで命を奪われた被害者への償いの気持ちもあった?
そんな事を考えても分からなかったラストでした。
ちなみに、紹介した本の中で、自殺や殺人を犯した人が死後の世界でどうなるのか。
それについても書かれています。簡単に述べると、あたたかい心地よい世界はそこには無く、一寸の光もない闇。どこを目指して歩めば良いかも分からない。無で苦しい世界だそうです。
どんな理由にせよ、人の命を奪い、自らの命を絶ったマドモアゼルの行く先は、それに近しい寂しい地獄のような世界だったに違いない。そう思います。
みなさんは、どう解釈されましたか?
まとめ
色々と考えてしまった映画でした。
万人に受ける映画では絶対ないと思いますが、私は映画の雰囲気はすごく好きだったので、多分また観てしまうと思います。
▼アマゾンプライムビデオで観る(オリジナル版)
▼アマゾンプライムビデオで観る(リメイク版)
▼今回参考にした本
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