瀬尾まいこさんの小説が原作となっている、映画『そして、バトンは渡された』。
原作未読で映画を観ました。
原作ファンの方たちから見て賛否両論あるようですが、個人的には好きな映画でした!
ネタバレありで感想を書いていこうと思います。
映画『そして、バトンは渡された』の作品概要

監督:前田哲
原作:瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」
2021/137分/日本
紡がれる愛情/石原さとみと永野芽衣が可愛い
前田哲さんは、映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』や『ブタがいた教室
』の監督さんです。また、原作は本屋大賞に選ばれベストセラーとなっています。
あらすじ
●家族A
幼い頃に母親を亡くした少女”みいたん”。父親の再婚により、美人な義母”梨花”を家族に迎える。
ある日突然「日本を離れブラジルに行こう」と言い始める父親だったが、みいたんは梨花とともに日本に残ることになった。
みいたんと義母梨花の2人の生活が始まる__。
●家族B
高校生の”優子”は、料理上手で優しい父親と二人暮らし。
必要以上にいつでもニコニコしていることから、同級生に煙たがられ軽いいじめを受けている。
優子は父親のことを”森宮さん”と呼び、どうやら実の親子ではないようだ__。
ネタバレ感想
紡がれる親たちの思い

結論みいたん=優子なんですが、よくある設定だし誰もが気づいていたトリックだろうに、中盤まで2家族の関係性に全く気付いていなかった筆者です(笑)
こういうトリックベタだけど好きです。
紡がれる親たちの思いと言いたい所ですが、1個だけ。
「いや、実の父親なにしてんねん」
たった1人の肉親なのによお娘おいてブラジル行けるな。しかも、単身赴任的な感じかと思いきや離婚してますよね。
えええ。よく離婚してまでブラジル行けるな。
しかも、失敗して日本いるならさっさと会いに来い。手紙送れたなら、住所知ってるやろ。娘が憎んでる、会いたくないって聞いたなら尚更飛んで帰ってこいや。
とモヤモヤポイントでした(笑)

梨花も自由奔放な母親という認識でまかり通ってるけど、登場人物全員心広すぎる件!ですよね(笑)
最初の父親(大森南朋)は置いておいて、梨花から始まった親の愛情リレー。お金持ちの泉ヶ原さん(市村正親)→現父森宮さん(田中圭)→同級生早瀬くん(岡田健史)。
結婚式で、森宮さん→早瀬くんに愛情バトンが渡される時の「この巡ってきたバトンを途切らせないよう、必死だった」という台詞よかったですね。
ひょんなことから父親になった森宮さんの、たくさんの頑張りや苦労が伝わり、優子への愛に溢れた言葉に号泣でした。田中圭はこういうザ・良い人の役が本当に合いますね。
愛情バトンと生きがいバトン

親たちから優子に注がれていたものを「愛情バトン」とするならば、優子が親たちにギフトしていたのは「生きがいバトン」かなと思いました。
子供を産むことのできない梨花、妻を亡くして独り身だった泉ヶ原さん、日々をただ漠然と生きていた森宮さん、生きる道に悩んでいた早瀬くん。
みんな、優子との出会いで「生きがい」を手に入れ人生を豊かなものにしていました。
この勝手に命名した、愛情バトンと生きがいバトンがこの作品の大きな見所だと思います。
私は正直、自分にとって結婚は必須ではないと思ってて、現状子供も欲しいとは思っていない勢です。
でも、今なんのために生きて、何が生きがいなんだろう?と考えた時、パッとは思い浮かばず少し寂しい気持ちになったことをここで暴露します。
綺麗な言葉でいえば、誰かのために生きることこそ幸せ…確かに。価値観が少し動かされつつあります(笑)
最後に
結婚とか離婚とか、血が繋がってるとか繋がってないとか、結構重くて大きい問題だなという価値観の中生きてきましたが、地球人みんな私の家族☆とみんなを愛し許す、そんな神のような考え方で生きれば人生楽で満たされた気持ちになるだろうなあとこの映画を観ながら思いました。
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