【感想と考察】ヨルゴス・ランティモス監督「ロブスター」ラストの解釈

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画像引用元:映画.com
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普通って何かわからないけど、私が長年生きてきている普通のこの世界で、ランティモス監督の作品をみている今日。そんな私の目には、ランティモス監督の作品に登場するキャラクターたちはみんな狂っているように見える(笑)

The Lobster | Facebook 個人的に大好きなシーン

独り身は施設に収容され、45日以内に将来のパートナーを見つけないと動物に変えられてしまう。という世界の話。

その時点で狂ってる。でも、それが当たり前の世界だから、登場人物もそんな狂った世界に順応しているもんだから狂ったように映る。

45日に達した人たちは、取り敢えず走りまわる機会を与えられて、まだ45日に達していない人たちの狩りの獲物にされる。捕まえることが出来たら、独り身でいても良い日数が1人につき1日増えるというルール。(多分)
 

The Lobster | Facebook 施設で仲良くなったおじさん3人組

動物に変えられるのが嫌で自殺した人もいたが(正しくは自殺未遂。正直このシーン笑ってしまった。だって、自殺未遂シーンって意外とマレだと思うし、死ぬほど大声で叫んでてあまりにも可哀そう‥‥‥)、私はパートナー作るの無理そうだったら、動物になってのんびりするのもアリだなと思う。

そうなったら何になろうか。とか考えるのも、ちょっと楽しい。

そんな主人公(コリン・ファレル)が選んだのがロブスター。
100年生きれて、生涯生殖能力も消えないらしい。え、ちょっと良い。候補に入った。

45日以内にパートナー見つけたって、そこに愛があるかないかは不明で、施設の支配人カップルですら愛し合ってなかった。男は簡単に命乞いして女を殺そうとしてた。

そんなカップルが溢れて、幸せな国作れんのか。なんか寂しい国だよ。
 

施設から脱出した主人公(コリン・ファレル)は、レア・セドゥ様が率いる施設脱出集団に引き取られる。

そこで出会った女と恋に落ちる____。

画像引用元:映画.com ロブスター・フォトギャラリー

その集団は、恋愛がダメ。

そんな環境だと恋に落ちちゃうよねえ。

キッスしたら、唇切られちゃうらしい。それ以上は……もっと恐ろしいらしい。

隠れて会ってダンスして愛を確かめ合う2人。

ああ。やっぱ好きな人と自由に触れ合える私たちの世界、幸せだよね。

積極的に人と触れ合っていこうと思った。

家族でも、友達でも、恋人でも。

周囲にバレちゃいけないから、2人で決めた合図を送り合うシーン。

あからさますぎるし、種類豊富すぎだし、見せ方おもろくてシュールで可愛い。

結局、ボスのレア・セドゥ様にバレて、女の方は騙されて失明させられるんだけど、ちゃんとレア・セドゥ様には復讐して、逃げ出した2人。

画像引用元:映画.com ロブスター・フォトギャラリー

ラストのシーンの解釈、私としては、2人で犯した罪だから罰は2人で受けようね、それで平等だよね。っていう解釈したんだけど、どうなんだろう。

元々近視同士っていうのもあって、距離が縮まった2人。これからも同じ境遇で合った方が、これまでのような一体感が生まれるって意味もあったのかな。

ロブスターって目が見えないのかしら?と思って調べたけど、ノルウェーロブスターは光に敏感って記事があった。光を見る時はまさに失明するときだって。だから、これからは暗闇で生きていくって意味で失明オチなのかなあ。

とにかく、ランティモス監督の世界観はいつも不思議というか、不快感をちょっと抱きながらも、なんかキャラクターがみんな狂ってて笑っちゃうシュールなシーンも多い。そして、なんか変態だなと思う。

好きです。というと変態だねって思われそうだけど、なんか、み始めると最後まで半分しかめっ面、だけど半分にやにやしながらみている自分がいるのです。

結果、好きなんです。

1月公開予定の「哀れなるものたち」も楽しみです。

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この記事を書いた人

'92年生まれ。
大好きな映画たちを記録しています。

幼少期から映画が趣味。相当数観てきたと自負してますが、正直物忘れが激しいので、記憶には刻まれていません。

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